土は地球上でいる最も入手しやすい素材である。これを焼けば土器となり煉瓦となる。
その土を生のまま建築材料として用いたのが左官工事の起源にほかならない。
左官工事がこれほど長く保ってきたのはやはりそれなりに理由がある。
建築材料として本来備えていけなければいけない性質、耐火性、断熱性、遮音性など
自然の性能が備わっている。そしていわゆる新建材と呼ばれる工業製品では
ほとんど期待できない湿度の自律調整機能まで恵まれている。
したがって日本建築には土は欠かせないと思う。
土に藁(わらすさ)を混ぜれば土壁になる。
したがって、最近では漆喰、珪藻土が見直されていますが、
今後左官工事も土、藁(わらすさ)に変わる良い性能を持った材料を選択しながら
信頼の技でお答えしたいと思います。
福田 光治
|